宝石商

坂口レオの一族は、スリランカで300年以上も続く老舗の宝石商一族です。小売業、卸売業から加工業、デザイナーと、本家から分家まで、ほとんど一族の全員が宝飾品ビジネスを手掛けており、ジュエリーに関して多岐に渡る分野を取り扱っています。
もともと国土の3分の1以上に宝石が埋まっているとも言われるスリランカ。
「スリランカでは庭の畑から茶葉と宝石が取れる」と言われるほどに、スリランカという地には宝石が眠っています。そして、ダイヤモンド以外であればあらゆる石が取れるといわれるほどのカラーストーンの宝庫でもあります。
坂口レオの一族は、そんなスリランカの名産品である様々なカラーストーンを自社で独自に採掘するために、世界でも有数の規模を誇る広大な宝石採掘用の鉱山を複数所有しています。
坂口レオはそんな宝石商一族の、本家9代目を継承する人物です。
彼自身も心理学者としての活動と並行して、9代目を継承してすぐに、ジュエリービジネスを手掛けはじめました。
彼が独自に一族の人間たちと共に開発した「コランダム系の宝石で塗料を作る独自の手法」によって生まれた「宝石塗料」は、宝石で着物を染める事を可能とし、宝石で絵画を描く事を実現させ、現在では宝石を車の塗料として加工する手法まで研究されています。
着るジュエリー、描かれるジュエリー、果ては乗るジュエリーをも実現する事が可能なこの塗料は、宝飾品の新形態を形作る新たな商品として、各国の富裕層からの注目を集めています。
また、坂口レオは市場に出回り難いレアストーンの取引きや加工にも精通しており、装飾品としてのジュエリーのみならず、あらゆる種類の鉱物を取り扱っています。
なにより、坂口レオ自身が大の宝石愛好家であり、彼が個人的にコレクションしている宝石は150種を超えるそうです。
そんな中でも彼は、一族の本拠地でもあり、母の地元でもあるスリランカ産の宝石を何よりも愛しています。
ですが、悲しい事に、近年スリランカの宝石の卸売業者たちの一部は、ヨーロッパや中国の大手の買付業者に買い叩かれているような状態が続いているそうです。
坂口レオは自らの事業で新たな販路を開拓し、適正な価値での大規模な取り引きを実現することにより、スリランカの宝石産業を盛り立てようという試みを続けています。
ここには、そうすることによって、より多くのジュエリーが作り出され、まだ見ぬ魅力的な石が出土して、宝石がより多くの人々の元へ行き届くような環境を作り上げたい、という坂口レオの想いがあります。
「石は生きた人間の心の拠り所になりうるモノ」
これが、坂口レオが語る宝石という存在です。